散歩俳句帖・見沼散歩編(一)
  悠遊
あらすじ
悠々自適の生活を始めてまもない頃の散歩&俳句集です。見沼散歩編は私の家の近くの見沼田圃を散歩していた時のもので三部作になっています。(現在も見沼散歩は続けています)
併せて筑後散歩編三部作もご一読ください。

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散歩俳句帖・見沼散歩編(一)



 悠々自適の生活を始めてまもない頃の散歩&俳句集です。見沼散歩編は私の家の近くの見沼田圃を散歩していた時のもので三部作になっています。(現在も見沼散歩は続けています)
併せて姉妹編「筑後散歩編」も一読頂ければ幸いです。
平成十六年十二月~十七年一月

2004.12.29(水)
関東地方に雪

かじかむも炬燵抜け出し初みぞれ

 朝寒いなあと炬燵で丸くなっていたら家族が「あつ、霙が・・・」。今朝のウォーキングをサボっていたのでよーしと冬実感すべく家を飛び出す。カサを持つ手がだんだんかじかんできた。いつの間にか霙が雪に、カサも真っ白に雪をかぶっている。冬到来!


2004.12.30(木)
小鳥たちの賑やかなこと

鳥たちの止り木オンパレ冬の朝

 団地5階の我が家のベランダはすこぶる景観が良い。すぐ前方階下には桜並木や欅や種々の落葉樹が茂り四季それぞれに我が目を楽しませてくれる。

 今朝は昨日の初雪がうっすら積もり路はガチガチ凍っているものの昨日とうって変わっとのいい天気で師走とはいえ太陽の光が暖かい。ベランダよりも高いメタセコイヤが今は何枚かの枯葉を残すのみで幹と枝だけで姿は寂しい限りだが今朝は違った。

 次から次に幹に、枝に小鳥たちが飛来してはまた飛んでいく。大小少なくとも5~6種以上はいる。よくわからないがヒヨドリ、ムクドリ、モズ、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ・・・色とりどりで綺麗だ。

 他の木々には見向きもせず一番高いこの木にだけ飛んできてはまた飛びたって行く。それでも止まっている鳥たちは10羽以上はいて賑やかだ。こんな間近でこんなにたくさんの鳥たちを見れるとは。

 動かずじっくり観察していたが、やがて全く飛来して来なくなった。鳥たちも朝の散歩は決まったコース、決まった時間があるのかな。


2004.12.31(金)
ベランダ景観一変

年越しにメタセコイヤも雪化粧

 年の瀬もこの三日間めまぐるしい天気の変わりよう。昨日晦日は冬の陽気にベランダと隣あわせのメタセコイヤは鳥たちの訪問で賑やかだったが今日大晦日は昼からの激しいボタ雪で一変、樹氷まではいかないがその樹雪ぶりや、なかなかの景観である。早速写真に納める。まさか鳥たちはきてくれないだろうが。


2005.01.01(土)
新春

去年そして今年も再び悠遊と

 年の初めは身も心も新たに物事の決意にふさわしい日。昨年は悠々と遊びたくよくぞあちこち歩いたものだ。悠遊四季歩の名に恥じない一年だった。今年はそれは勿論継続、踏み台にして悠々と学ぶ一年にしたい。遊んでばかりでは進歩がない。向学心を忘れずにそれぞれの道でレベルアップするぞ。


2005.01.02(日)
早起き散歩は至福の得

畦道の雪氷割り富士日ノ出 
なかんずく夜明けの前の淑気かな

 今朝の散歩は感動の連続。夜明け前から待ちきれずいたが薄明るくなる頃に我が家を出発。いつもの団地周辺コースを変えて今朝はお目当ての陽の出を見たく田圃コースに。

 昨日の石畳の参道と違い畦道の土の感触が心地良い。時々まだ残っている雪や水溜りが凍った氷をサクサク、バリバリ踏み割りながら進む。突然西方に悠然と聳え立つ富士山が目に入ってきた。予想外だったので興奮歓声!

 お目当ての陽の出まであと10分。お決まり場所へ向け歩速をあげる。そこは見晴らしのいい橋の上。7時前、到着。先客休日カメラマンで既に橋は一杯。ジャストタイムで太陽が顔を出し始めた。一斉に歓声、カメラシャッターの音。

 川には時折霧ができてはたなびき自然の創り出す光景にしばしうっとりした。

 
2005.01.03(月)
道は険し

往還を旧新破魔矢と歩きけり 

 正月三が日も最終日、三社詣でのトリに残しておいた大宮氷川神社へ、。往還とも歩きでお参りした。歩き大好き人間としては毎年のこと当然である。往きは去年の破魔矢を、還りはあらためて今年の家内安全開運招福を倍願って倍の大きさ(値段も倍!)の破魔矢を持って。

 僅か往復6キロの距離だが今年の歩きには特別の意味を込めた。天領日田の無二の心友夫婦が昨日メールで高塚地蔵までなんと往復30キロを往3復2.5の計5.5時間で雪の山道ルートを完歩したと知らせてきた。

 九重登りの師でもある夫婦、健脚ぶりは承知していたがそれにしても速い。悠遊四季歩としてはたまらない。なんとしても次の帰省時是非一緒に再度とお願いしたばかりだ。そんなわけでたったの往復1時間強であったが破魔矢を振り振り大股全力で歩いたのである。結果は無残、膝を痛めてしまった。

 一昨年その名も歴史的な日田往還(久留米-日田40キロ)を普通のママサン自転車で往復したことがある。所要時間片道4時間。実は還り際パンクしてしまい日田市内で1泊を余儀なくされた。そのときの宿の夫婦が無二の心友夫婦なのだからパンク様様だが。

 日田往還を歩き通すのが夢だが、相当に鍛えておく必要がありそうだ。

蛇足:
 処で健脚夫はかってはマラソン距離の速歩競技に毎年出ていたそうだが今回は翌日の今日はあえなくダウン。健脚妻はさすが忙しい宿の女将、今日もけろりと宿の仕事に精出しているそうだ。


2005.01.04(火)
見沼の田んぼ

冬麗ら見沼の田圃の雪疎ら

 元旦から毎日冬の快晴が続いている。今日は午前からまさに雲ひとつ風ひとつない冬麗らの陽気。おかげで大晦日にしっかり積もった雪の大部分は無くなりウオーキングコースの見沼の田圃も雪は僅かにところどころ残っているだけだ。

 昨日柄でもない速歩ウオーキングをやって膝を痛め、今日は早朝散歩はやめた。10時過ぎにおもむろにいつものマイペースたる悠遊四季歩の歩調で見沼の田圃へ。おかげで淑気に満ちた昨日までとは違うまさに新春のぽかぽか陽気の中、のんびりと田圃風景を楽しむことができた。

蛇足
 見沼の田圃:さいたまが誇る昔ながらの水(用水)あり森あり、田畑ありの田園。紹介HP::彩の国見沼たんぼ


2005.01.05(水)
初ゴミ出し日

亭主族ゴミ出し初会い苦笑い
瓶置き場全国銘柄揃いけり
 
 今日は今年初の瓶/プラスティックごみ出し日。三が日も持たなかった雪中梅の一升瓶を始めとする諸々のごみを両手に朝方ごみ置き場まで運んでいった。
 
 ゴミ出しを終えた同じ階段のご主人とすれ違う。ごみ置き場につくとプラスティックごみと同量くらい空き瓶が並んでいた。殆どがお酒の瓶、それもどの瓶もよく見ると「全国名酒の会・・・・」とか「○○寒梅」とかなかなかの高級ブランドばかり・・・。いつもだと焼酎空き瓶が殆どだが、さすが正月だけは我が団地亭主族もいい酒にありついたようである。

蛇足:
 我が家の雪中梅は去年師走に平成12年12月醸造の品だけどと日本酒はあまり好きでない義兄からの頂き物。最初の上澄み三分の一くらいまではコクがあってなかなかの美味だったが後はだんだんコクが無くなっていった。どうもこの4年間、瓶内上部からさらに美味に醸成中だったようだ。


2005.01.06(木)
犬に吼えられ

蝋梅や香り求めて人の庭

 昨日は小寒、寒の入り。確かに暦どおり寒さが一段と増してきた。昨日は早朝の散歩をサボったので今日は寒さにめげまいと早起きして見沼の田圃にウオーキング。アスファルトになっていない農道を択んで霜柱を踏む。ジャリジャリと踏み倒すその音がたまらなく気持ちがいい。

 帰る途中、人家の前を通る時庭先に見事に咲いた蝋梅を見つけた。昨日までは気がつかなかったがこのところの寒さで一斉に咲いたのかな。さすが梅、椿、水仙と並び称される雪中の四花。その香りを嗅ぎたくて人様のお庭ではあるが入らせて頂き冬の香を味わった。

蛇足:
 いい気分で道に戻ろうとした瞬間、突然飼い犬の柴犬が吠え出した。こどもの時から犬は大の苦手、早々に退散した。香りを嗅ぐまでは吼えなかったので柴犬には感謝しなくてはならない。


2005.01.07(金)
春の七草

この春も七草言えず広辞苑

 今朝の七日粥は青さまだらな中にお餅まで入っておりなかなか美味かった。家人に本当に七種入ってるのか確認すると種類はともかく七種だという。曰く、すずな・すずしろ・せり・白菜・キャベツ・小松菜・ほうれん草。なるほど七種だ。本物七種はセットでスーパに売っていたがとても高くてあほらしく買うのはやめたそうだ。

 ところで本物七草は言えますかときた。去年も同じ話題をしていたから予習しておくべきだった。食事中というのに書斎の広辞苑を取りに行かざるをえなかった。

蛇足1:
 来春のために記しておこう。
芹・薺・御行・繁縷・仏の座・菘・蘿蔔の七種をいう。
(せりなずな ごぎょうはこべら ほとけのざ すずなすずしろ 春の七草 と覚えるそうな)

蛇足2:
 菘(かぶ)・蘿蔔(だいこん)はいいとして果たして新暦のこの時期に芹、薺(ぺんぺんぐさ)、御行(ほうこぐさ)、繁縷(はこべ)、仏の座(こおにたびらこ)の春の草は、野に生えているだろうか。

 食後の朝の散歩は植物図鑑を片手にその探検を兼ねたが結果は何ひとつ見つけることはできなかった。スーパ品はみんなハウス栽培なんだろう。新暦春の七草は語呂もいい、我が家の七草が一番だ。
(すずなすずしろ せりはくさい キャベツにこまつな ほうれんそう)

 
2005.01.08(土)
木守柿

木守柿啄ばむめじろ天は青

 今朝は珍しく見沼田圃ウオーキングの帰りルートを民家が立ち並ぶ車通りにした。何日か振りに見えた富士山をいろいろな角度から見たかったからだ。

 どの家も溝越しに立派な庭木・庭花が植えてある。去年暮れまではまだまだ目だっていた柿の実も今は無い。そんな中、そんなに高くない柿の木にぽつんと一個だけそれも半分はすでに鳥に啄ばまれた熟柿が残っていた。

 歩くのをやめしばらくぼーっとその木守りを眺めていたらなんと目白が何処からともなく飛んできて啄ばみ始めた。自然の目白を目の当たりにすることは久しくなかったので感動。さらにしばらく茫然と,お尻チョコチョコ動かしては木守柿を啄ばむ目白を眺めていた。柿は紅色、目白は緑、見上げた空は今日も雲ひとつない青一色だ。

蛇足:
 はっと気がつき、そおーっとポケットからデジカメを取り出した。レンズを望遠にしてまさにシャッターを押そうとした瞬間、近づいたトラックの音に驚き目白は飛び去ってしまった。


2005.01.09(日)
霧立ち昇る

霧立ちて渦巻き上る水面とり

 今朝の冷え込みは半端ではなかったがそれだけに冷気漂う中のウオーキングは格別のものがあった。

 富士山が二日の日以上にはっきりとよく見える。その荘厳な姿には手を合わさずにはいられない。昨日はその美しく見える場所を捜していろいろな道を歩いたがやはり富士山を拝む場所は田圃畦道からみるこのポイントが一番である。
  
 更に歩を進め今朝は見沼の川を上から見たくてアーチ型の橋に向かった。橋の上には車が2台。よく見たら車の陰にカメラを構えた人が二人。おやっ、カメラマンにとってのメッカは二日に日の出拝みにいった別の橋だが・・・・。

 橋から川面を見下ろして絶句。なんという美しい光景!川面に霧が立ち、風は全く無いのに渦を作り水面を上り渡っていく。また渦を作っては小さな州の水鳥たちを包み込む。こんな光景はいままでみたことがない。谷間の霧の棚引きとはまた違う全く別の趣がある。
 
 しばし茫然と飽きることなく川面の霧を眺めていたらいつしか霧は全く立たなくなった。カメラマン達もいつのまにか去っていて橋の上は自分ひとりだけだった。

蛇足:
 見沼の川付近は冷え込む朝や夜はしょっちゅう霧が立ち込める。これまでは車やバスで車道を通過するときはまたかのやっかいものに過ぎなかった。同じ見沼の霧を、いまや悠遊人生を向かえて早朝、田圃道の橋から見るに、かくも異次元のものにみえるとは・・・。


2005.01.10(月)
ブルー三乗後晴れ二乗

摩天楼今度は高速富士霞み

 今朝は昨冬札幌の雪祭りを見に行った時買ったきりになっていたあったかい肌着をしっかり着込んできたのに見沼の田圃は昨日ほどの冷え込みではなかった。

 昨日見た霧立ち渡る川面のデジカメ写真、家に帰り期待しながらパソコン画面で見たら全く趣きが出ていない。そこで、よし今朝こそはと期待しての早朝ウオーキングだったのだが肝心の霧が昨日ほどには立ち込めていない。がっかり。

 気を取り直し再び歩き始めるが気持ちがブルーだと目に入るものまでいやなものばかり。実は悲しいかな、この見沼田圃は大型ゴミの不法投棄の名所!なのだ。特に見沼の川原付近は酷い。

 古くなった家電製品やら家具などが目立つ。また本や紙袋やポリ容器、空き缶などのいわゆるゴミもあちこち散在している。我が故郷、筑後川原も似た現象はあるがここまでは酷くない。

 気を取り直し、今日は徹底ウオーキングだと快速でいつものコースを更に延長してさいたま新都心がぐっと近づく地点まで歩いた。

 おやマー、ここから見る富士山、全く霞んでしまってる・・・。天気のせいではない、摩天楼が建ち並びその合間に富士山がチョコリンと座ってらっしゃる。おまけに裾野は建設中の新首都高速の橋げたが邪魔してよく見えない。何でこんなに素晴しい見沼の田圃を高速が走らなければならないの・・・。

 三度ブルーになりながら家路へと踵をめぐらした。

蛇足1:
 いつもの倍の2時間もかけたブルーウオークを終え団地のわが棟に足を入れた瞬間、気持ちは突然に晴れ渡った。つい先日ゴミ捨て場で苦笑い初会いしたご亭主が嬉しそうに我が乙女の晴れ着姿を写真におさめておられるまさにその瞬間であった。そうでした、今日は成人の日。

蛇足2:
 家に上がりまだ読んでいなかった朝刊を開いてまたびっくり。好きな囲み連載「四季」にこんな句が載っていた。
 春着きし乙女を父が仰ぎみる
       (百合山羽公)


2005.01.11(火)
早起きは至福の得

暁闇のウオーク時カラスも塒発ち

 今朝は夜が明ける前の月の無いまさしく暁闇に我が家を出発してのウオーキングを行った。夜が明ける前後の情景ほど荘厳かつ粛々たるものはない。

 昨日筑紫の磐井様から自分はもうやりたくても冬の朝の散歩はとてもはできないとのコメントを頂いた。そうだ、今だから自分もできるのだ。四季歩としては簡単ではない冬の暁闇こそ今うんと経験しておきたい、そんな思いを期しての暁闇ウオークの決行。

 外は月も無く暗い。田圃道に入ってあまりの寒さに体が縮む。耳が切れるように冷たく痛くなった。マフラーを外し頭からすっぽり耳まで被せての頬被り。随分楽になった。ここまでして暁闇ウオークする意味あったかな・・と一瞬おもったら突然カラスの大群が塒(ねぐら)と思しき森からカアカアなきながら頭の上を越え彼方へと飛んでいった。こんなに早い街へのお出ましか。

 よく見ると天空真上には北斗七星、今まさに落ちんばかりの光り輝く星は明けの明星金星かな。暁闇の冬空もまんざらでは無い。やがて東から南にかけての地平線が茜色に染まりだした。東雲のほがらほがらと明けゆけば・・・とはこのことか(ニヤッ)。

蛇足:
 夜が明けた足元を見たら田圃道は霜で真っ白、ウオーキングシューズはしっとりと濡れていた。


2005.01.12(水)
哲学の道

何故今朝もまた霜道をと哲学し

 今朝も早々に起きたのだが暁闇からのウオーク出発は止めいつもの東の空が茜色に染まった7時前に家を出た。ウオーク前の一仕事があったからだ。

 昨年秋から、それまでの悠遊人生一色だった生活に時たま仕事を加えることになったが、今日の午後はその時たまの仕事が入ったため、パソコンに向かってその準備を行った。頭の中が久しぶりに仕事モードに。早起きし二時間ほどで一応の目途が付いたのでいつもの時間には出発できた。

 しかし頭の中はまだ仕事が続いている。う~ん、それは何のために・・、それはなぜ・・・と自問自答。何とか納得し、仕事モード終了。気が付いたらいつもの富士山がよく見える畦道ポイントだった。

 しかし富士山の景色は入力されずに、「よくまー早朝散歩が続きますね」との家人の言葉を思い出し、何のため、何故、自分は早朝散歩を繰り返すの・・・自問自答の哲学?モードに再び嵌ってしまった。まっ、いいかこの際答えを出してみようと歩きながら考えた。

歩くのが好きだから・・・いろんなみち、道、路、径があるから・・・朝、特に早朝は自然の目覚めに遭えるから・・・
ひとり、人を想い、人生を想い、生きている喜びを感じたいから・・・・毎回毎回、そこには発見と感動が待っているから・・・。

 気がつくといつもと違うルートで川原土手道を歩いていた。川鵜のつがいが悠然と霧立ち昇る浅瀬に佇んでいる。人の気配を察知したのか大きな羽を広げ飛び去った。自然界の川鵜を目の前に見たのは初めて、またひとつ「人生の宝」を増やした気分がした。

蛇足:
 昨日の暁闇ウオークですれ違った中年男性にギョッと驚かれてしまったが何故驚かれたか、その理由が哲学したお陰で分かった。マスクした顔を黒いマフラーで頬被りし、濃いモスグリーンのジャンバーに黒ズボン、おまけに手袋が白い軍手ときたら誰だって暁前の一仕事企んでいる泥棒に見えただろうな。反省。


2005.01.13(木)
朝の挨拶 

霜の道一声交わす温さかな

 昨日哲学?したお陰で偶然見つけた芝川土手道新ルート。川霧の立ち込める風情がいい、水鳥達が川岸で、中州で、水面で、朝の目覚めの色々な仕草をしているのがいい。今日はまたひょうきんな格好をした昨日の川鵜のつがいに会えたばかりか、ゴイサギやコサギ?にも遭えた。

 しばらくは田圃の畦道よりは芝川の土手道ルートがお気に入りになりそうだ。

 今朝も昨日ほどではないが霜がおりた土手道は寒い。向こうから犬を連れたおばさんが近づいてきた。昨日会った同じおばさんだ。犬がブルドッグの小さい奴で見覚えがあるからそうに違いない。
 
 昨日はおはようございますと声かけたが聞こえなかったのか、無視されたのか返事は無かった。が今朝は、お互いからの同じタイミングでの一声、こころ温むなんともいえない良い気分で歩き続けた。

蛇足:
 この気に入った川原土手道も果たして来冬同じたくさんの水鳥たちの営みを見ることができるか大変心配だ。すぐ側を並行して完成した高速道路を車が騒音を撒き散らし走る環境に変わったとき、これらの鳥達は果たして居留まっているだろうか・・・。


 2005.01.14(金)
有難きかな富士山

雪の富士見沼散歩の羅針盤

 最近見沼の散歩道をチョコチョコ変えるので時々方向感覚が分からなくなってしまう。

 この時期は見沼では7時直前に地平線から昇る太陽のその方向は南東だと思っていた。今日はたまたまそのとき富士山がよく見える場所にいたので日の出方向と富士山の角度が確認できた。約120度だ。これで見沼から見て富士山がどの方向か確認できれば富士山が見える限り今どの方向に向かっているのか迷うことなく分かる。

 帰宅して地図を広げて調べてみたら富士山は想像よりもっと西よりの西南西だった。従って今日の日の出の方向は南東ではなくもう少し南よりの南南東ということだ。方向音痴の自分にとっては大発見だった!

 富士山はこれからはその見事な冠雪景だけでなく大事な散歩時の羅針盤だ。

蛇足:
 恥ずかしいことにまだ富士山に途中まですら登ったことが無い。日本人として生まれてこのまま終わっては本当に恥だ。何とか元気なうちに登らねば。


2005.01.15(土)
時雨れ路

人ひとり会わずの団地路時雨

 今朝は天気予報の雪景色を期待して窓を開けると小雨。今年になってずーっと快晴が続いてきたので半月ぶりの雨だ。久しぶりに今日は団地コースにするかとカサをもっての朝散歩。

 楕円形になった団地周辺の路はひと回り約20分、距離にして1.5キロもない。したがって一回りでは短すぎるので2,3周する。車がとおり、歩道は近くの住人の犬の散歩のお決まりコースでもある。夕方や夜はウオーキングやジョギングする人がどっと繰り出し銀座並み?のラッシュアワーとなる。その時間は避けてやはりこのコースも早朝に歩くことが多い。

 昨夜は仕事の後の楽しい飲み会で帰宅が深夜になった。したがって今朝の目覚めは遅く、家を出たのは8時前だった。とはいえ雨降るどんより天気で車は通るが人や犬に全く会わない。2周目に入っても最後まで遂に一人も会わなかった。確かに今日は土曜日、朝の出勤組みはいなくて当然かも知れないがゴミだし組みにも会わない.。不思議な朝だ。小雨降る中の団地道は寂しく寒かった。

補足:
 そういえば今日は女正月。団地族は女も男も寝正月と決め込んだのか・・・。我が家の女どもも帰宅したらまだ白河夜船、いつになったら朝食にありつけることやら・・・。


2005.01.16(日)
今朝は賑やか団地路 

朝練の子らで賑やか寒の雨路

 昨夜は一日降り続いた雨が霙になりかけていたので今朝は雪だろうと期待してカーテンを開けたがやはり雨。それも風も強く吹き昨日以上に寒そう。今朝はやめようかと一瞬思ったが四季を問わず天気を問わず日々歩くのが四季歩の信条。

 上下ウィンドブレーカーを纏って今朝も団地コースに向かった。昨日と同じような時間。今日もひと一人会わないかもと思いながら歩いているとさもあらず、犬の散歩組みやバス停で待つ人など何人かにはあった。やはり昨日以上に強い雨風の中で寒い。

 半周過ぎて小学校の登校路にもなっているところに来たときだった。ジャージーの運動着姿の子供達がボールを片手に賑やかに向かってきた。

 「おはよう、今日は何かの試合があるの?」
 「いえ、練習です。バスケの練習をするんです」
 「そうか、バスケの朝練ね。日曜が練習日なんだ」
 「いえ、土日です」
 「でも昨日は会わなかったよね」
 「昨日はたまたま朝錬が休みだったんです」
 「そーか、それにしてもそんな格好で寒くないの」
 「はい、平気です」

 大勢のこども達だったんで安心して変なおっさんの声かけにも応じてくれたのかな。その後の1.5周は寒さも感じないでいい気分だった。

 喜びと感謝と敬いの心を持っていただきます、帰ってすぐ食べれた朝ごはんも今朝は格別美味しかった。

蛇足:
 答えてくれたあのこのつぶらな瞳がまだ残像になっている。3年前、日田のそば宿かわせみに泊まった翌日川向こうの山の麓の田圃道を歩いていたときにも同じような経験をした事がある。でもあの時は子供たちが全員向こうから一人一人挨拶してくれてびっくり、感激だった。もっともっと素朴で純粋な瞳の子供たちだったなあ。 


2005.01.17(月)
たからの圃・見沼田圃

たから得り新春みぬま朝の道

 僅か2週間の新春早朝散歩でしたが随分と人生の宝ものを得た気がします。
 今週はハードな仕事が続くのと終末からは九州に帰省しますので親しんできた見沼散歩もしばらくはお休みです。


番外編

2005.01.18(火)
お台場散歩

お台場の浜風寒し江戸彼方
今朝もまたお台場歩き富士目見え

 昨日から今日までは台場での仕事。お陰でお台場公園散歩の恩恵に浴することができた。

 早起きの自分にとっては何の苦でもないが丸一日の仕事のため朝早く家を出る必要がある。。まだ薄暗い6時過ぎに連日家を出てお台場公園駅には8時前に着く。

 初日の昨日、まず驚いたことに公園には誰一人、人がいない!これまでは休日の遊びの訪問だったからいつもたくさんの人でごった返していた。昨日も今日も一緒に降りた人はみなビジネスマン、すべて大きなビルに消えてしまった。

 誰も公園に向かうひとはいない。冬の平日の仕事前に朝早く、冷たい浜風に当たって砂浜を歩き、霜を葺いたて足場の悪い桟橋をオッかなびっくりに歩くほうがおかしいに決まっているが。

 お陰?で昨日は冷たい浜風にひとり当たりながらしみじみと東京新名所お台場ならぬ大砲が据え付けられた砲台すなわちかっての江戸の台場に思いを馳せることができた。

 今朝は30分遅い9時までに仕事の会場に行けばでよかったのでたっぷりと公園から夕陽の塔のところまで足をのばすことができた。昨日と違って公園を維持している人に数人会ったが相変わらず人は少ない。

 歩いていて昨日は気が付かなかった富士山をビルの合間に発見!こんなことで感動するのも恥ずかしいがやっぱり感動。見沼散歩で親しんで来たその雄姿をお台場でも拝むことができた。

蛇足:
 これまではいつも散歩して午前には日めくりの日記をつけてきたが今日は後10分で何と明日になろうとしている。しかも場所は最終便で移動してきた岡山のホテルである。明日からまた仕事!・・・・・。今週はちょっと悠遊四季歩の生き方ではないな・・・。まっ、いいか、週末にはこの足で九州に帰れる!!


2005.01.19(水)
後楽の園

翁撒く餌目掛け鴎群れ狂ひ

 今朝は後楽園までの異国の地散歩を楽しんだ。

 フロントマンに聞くと後楽園までは歩いてだとホテルからは40分はかかりますよとのこと、アドバイスに従い岡山駅前から城下までは路面電車に乗った。

 乗客の半分は通学の女高生達で狭い電車の中は賑やかである。運転士はうら若い女性。これだけで嬉しくなるから相変わらずの単純な男である。10分もかからず城下到着。時計を見たらまだ8時にはなっていない。

 電車に乗ってよかった。ホテルを出るときはどんより曇り空だったのに晴れ上がっている。この面でも相変わらずの晴れ男でついている。

 城下の停車場から10分も歩かないうちに朝日の後光を受けて岡山城が見えてきた。昨年暮れに大阪で仕事した時やはり仕事前の朝の散歩で見た大阪城とは大きさでは比にならない。

 しかし目の前を旭川が流れており中々の風情である。夢中で写真を撮っていたら突然のラジオ体操の音楽。あれっと後ろ振り返ったらお城の工事現場の人たちが10人くらいで体操を始めていた。ちょうど8時。

 月見橋まで戻り、そこを渡って川に沿って後楽園を目指す。突然鴎たちのけたたましい鳴き声と乱舞?しているのが見えた。よく見ると、川岸に年老いた男二人、仲良く並んで腰を下ろし川に向かって餌さを撒いていた。

 そのたびに凄い勢いで餌さを目掛けて鴎が集中してまさに乱舞状態になる。鳩の同じ光景をよく見かけるが、水面でかつその比ではない数での餌さ争いは生きるためのど迫力あるエネルギーを感じる。お爺ちゃんたちがのんびりと餌さを撒くのだが全く対照的な光景である。

 目的の園につくまでに朝日を浴びながらの旅先でのひととき、またひとつ朝の散歩の宝ものを得た気分がした。

蛇足:
 後楽園入り口に着いたのは8時半。ちょうどホテルを出てから1時間。9時には郵便局近く仕事の会場につかないといけない。ちょうど開園時間ではあったがとても中に入って鑑賞するような時間は無い。切符売りのおばさんにパンフだけ頂いて仕事場に向かうことにした。まだまだ先のある人生、楽しみは後に残しておこう、後楽園。


 



	  
作品情報
  • 投稿日時: 2008/08/05
  • 字数: 1万2,062字
  • 獲得ポイント: 2 point

      
悠遊

登録開始日:2008/08/03